「×××に…」
あの日、世界で一番大切だった君が、
そんなことを言うから。
私の中の何かはぐしゃっと音を立てて
そうして愛という言葉は、
脆くもろく、消えてなくなってしまいましたとさ。
第1話 私の毎日、アイツとの出会い
恋なんてこりごりだ。
だってそれが何なのか、私はもう知ってる。
永遠なんてありえなくて、
そいつはいつか私を傷つけて、
傷つけたことすら何知らぬ顔をして、また私に近づいてくる。
厄介なやつ。
+
「宇佐美さん、来週式を挙げる方のこれなんですけどー…」
「あ、うん。知ってるしってる。
さっき聞いた。
ちゃんと調節しておくからいいよ。」
「ありがとうございます。」
後輩の渡利ちゃんははにかんでデスクに戻った。