ぜったい好きじゃない


 

 

 「×××に…」

 

 あの日、世界で一番大切だった君が、

そんなことを言うから。

 

私の中の何かはぐしゃっと音を立てて

そうして愛という言葉は、

 

脆くもろく、消えてなくなってしまいましたとさ。

 

 

第1話 私の毎日、アイツとの出会い

 

 恋なんてこりごりだ。

 

だってそれが何なのか、私はもう知ってる。 

 

永遠なんてありえなくて、

そいつはいつか私を傷つけて、

 

傷つけたことすら何知らぬ顔をして、また私に近づいてくる。

厄介なやつ。

 

 

「宇佐美さん、来週式を挙げる方のこれなんですけどー…」

 

「あ、うん。知ってるしってる。

さっき聞いた。

ちゃんと調節しておくからいいよ。」

 

「ありがとうございます。」

 

 後輩の渡利ちゃんははにかんでデスクに戻った。

 

 

 

 

 


◆キャラクター紹介

一之瀬 莉子

 

 

若村 遠夜

 

 23歳。サラリーマン。

営業してる。

 

近頃彼女とうまくいってない。

 

 

植木 葵

 

 

一之瀬 りりこ